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目に物がぶつかった・目を殴られた(眼球打撲)の対処法と注意点
眼球打撲とは

眼球打撲とは、目に対して強い衝撃が加わり、眼球やその周囲組織に損傷が生じる状態を指します。目は常に露出しており、瞼のみが保護している繊細な器官であるため、様々な状況で損傷を受ける可能性があります。野球ボールなどの硬い物体の衝突、格闘技における打撃、転倒時の衝撃など、日常生活においても起こりうる事故です。
目をぶつけた際の応急処置
目をぶつけた場合には、次のような応急処置を行いながら速やかに眼科医の診察を受けることが大切です。
- 清潔なガーゼやハンカチを冷水で濡らし、まぶたの上から患部を冷やします。
- 目をこすらないでください。特にメガネのレンズが割れて、まぶたや眼球からの出血がある場合は、さらなる損傷を防ぐため、絶対に目をこすらないようにします。
- 鼻血が出た場合は、血液をのどの奥や口の中に溜めず、適切に吐き出してください。
- 鼻水や鼻血が出ている場合でも、強く鼻をかむことは避けてください。眼窩内の圧力が上昇し、症状を悪化させる可能性があります。
医師への情報提供
眼球打撲の診断と適切な治療のためには、受傷時の状況をくわしく医師に伝えることが重要です。以下の情報を可能な限り詳細に提供してください。
- 受傷の原因(当たった物体の種類、硬さ、方向、速度など)
- 受傷時の姿勢や状況
- 受傷からの経過時間
- メガネやコンタクトレンズの装用有無
- 行った応急処置の内容
- 現在感じている症状(痛み、視力低下、かすみ目など)
これらの情報は、医師が適切な診断を下し、必要な検査や治療を迅速に行うために役立ちます。
眼球打撲に関連する症状と疾患
このような症状は眼球打撲が原因かもしれません
- 目の充血
- 痛み
- かすみ目
- 出血(結膜下出血など)
- 複視(物が二重に見える)
- 視力低下
これらの症状に関連している可能性がある疾患
角膜びらん
角膜の表面が削れたり、傷ついたりした状態です。異物感や痛み、充血などの症状があります。適切な治療を行わないと、角膜潰瘍や感染症に進行する可能性があります。
眼圧上昇(続発性緑内障)
眼球打撲によって眼内の組織が損傷し、眼圧が上昇することがあります。急激な眼圧上昇は激しい痛みを伴い、視神経に不可逆的な障害を引き起こす可能性があるため、緊急の治療が必要です。
網膜剥離
眼球への衝撃により、視機能の中心である網膜が剥がれる状態です。視野の欠損や視力低下などの症状があり、放置すると恒久的な視力障害につながる可能性があります。緊急の手術が必要になることがあります。
眼窩骨折
打撲により眼窩内圧が急激に上昇し、眼窩を構成する骨の一部が骨折した状態です。眼窩底骨折、ブローアウト骨折などと呼ばれる事もあります。眼窩内組織が上顎洞や篩骨洞側へ嵌頓して眼球運動障害を来すと複視と呼ばれる物が二重に見える症状が出現します。放置した場合そのまま症状が固定してしまうため、整復手術を行う事が必要です。
目に物がぶつかった・目を殴られた場合には、
応急処置を行い、速やかに当院までご連絡ください

眼球打撲は一見軽微な症状であっても、眼球内部に重篤な損傷が生じている可能性があります。目をぶつけた場合は、適切な応急処置を行いながら、速やかに眼科医の診察を受けることが大切です。当院では、最新の検査機器と専門的な知識を活用して、眼球打撲の適切な診断と治療をご提供しています。目の健康は視機能にとって非常に重要です。少しでも気になる症状があれば、早期に当院までご相談ください。