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涙嚢鼻腔吻合術(DCR)の場合
- 全身麻酔による手術
- 鼻内視鏡下に鼻粘膜及び骨を削り、涙嚢内腔を鼻腔内に開放
- シリコンチューブを留置
- 術後2ヶ月でチューブを抜去
涙道閉塞は、涙の排出経路のどこかが塞がることによって引き起こされる疾患です。通常、涙は涙腺から分泌された後、涙点から涙小管、涙嚢を経て鼻涙管を通り、最終的に鼻腔へと流れていきます。この経路のいずれかの部位が閉塞すると、涙が正常に排出されず「なみだ目(流涙)」の症状が生じます。
涙道閉塞は閉塞部位によって異なる特徴と治療法があります。
比較的高齢者に多く見られる閉塞形態です。鼻涙管が閉塞することで涙嚢に涙が停滞し、慢性涙嚢炎を併発することが多くあります。
新生児や乳幼児に見られる先天的な鼻涙管の閉塞です。
涙点から涙嚢までの細い管(涙小管)が閉塞した状態です。
外傷によって涙小管が切断された状態です。
当院では患者さんの症状や閉塞の状態に応じて、最適な治療法をご提案しています。
涙点より涙道内視鏡を挿入
涙道内視鏡下に内腔を観察しチューブ挿入
骨窓を作成し涙嚢内腔を鼻腔内に開放(右眼, 術者の視点)
鼻内視鏡から留置された涙管チューブが見える
当院では涙道を損傷するリスクのあるブジー挿入は行っておらず、提携医療機関にご紹介させていただきます。
まずチューブ挿入術を試みます。閉塞が強固でチューブ挿入が困難な場合は、次の方法を検討します。
結膜から鼻腔までのバイパスを作成し、ガラス管を留置する方法
患者さん自身の涙嚢を用いた涙小管再建法
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涙道閉塞は単なる不快感だけでなく、慢性的な感染や視機能への影響をもたらす可能性がある疾患です。東京眼科形成外科クリニックでは最新の涙道内視鏡システムと熟練した技術を用いて、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療をご提供しています。
「いつも目がうるうるする」「涙が頬を伝って流れる」「目やにが多い」などの症状がある方は、早めにご相談ください。適切な診断と治療により、多くの場合症状の改善が期待できます。